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自閉症児とって最適な保育園、幼稚園の選び方は?チェックするポイントはこれだ!

(出典:PhotoAC

 以前、記事で書いた通り自閉症スペクトラム障害児は最小限の公的療育を利用しつつ、できるだけ保育園や幼稚園に通わせたほうがよいです。詳細は以下の記事を参照してください。

 今回は、自閉症児が保育園/幼稚園を選ぶ時のポイントを説明していきます。

自閉症児が保育園/幼稚園で学んでほしいスキルは

 まず、自閉症児の親が保育園/幼稚園に求めるべきことは何なのでしょうか?大きく分けると次の通りです。

1.集団生活スキル

(出典:SOZAI GOOD

 集団での生活は小学校から社会人になるまで全てで共通して必要とされるスキルです。保育園/幼稚園ではその練習ができることが望ましいです。例えば、先生の一斉指示で行動する、他児と一緒に行動する等です。これは、公的療育やご家庭では環境的に訓練することが難しいスキルとなります。

2.日常生活スキル

(出典:illustAC

 日常の中で自分のことを自分でするという自立スキルです。トイレに行く、給食を一人で食べる、着替えを一人でする、歯磨きを一人でするといったスキルです。ただし、保育園/幼稚園では教えられるスキルが限られるため、例えば、トイレに自分から要求して行く、お箸を正しく使うといったことは子供の障害レベルによててゃ難しいことがあります。

3.学習スキル

 知的障害の程度はあれ、それぞれの自閉症児の可能な範囲で小学校に入るまでに必要な学習スキルは獲得できていたほうが良いです。文字を見ながら何回も書く(書字スキル)、ひらがなを読む(読字スキル)ということは障害のレベルは考慮すべきですが、学んでほしいです。

4.他児との交流機会

(出典:PhotoAC

 自閉症児の場合、休み時間になかなか自分から他児とかかわるというのは難しいと思います。ですが、保育園/幼稚園の活動の中で集団遊び等の機会があれば他児とコミュニケーションをとったりするようになる可能性があります。重要なのは、人に興味がない自閉症児でも練習場面が数多くあれば人との関わりが好きになっていくことがあることです。また、音声模倣ができdfるレベルにある自閉症児であれば、他児の話している言葉を勝手に話す等、自然に適切な言語行動等を模倣する可能性があります。また、周りに定型発達児がいるだけでも自閉症児に話しかける、手伝うといった働きかけをしてくれるくれるので定型発達児の集団の中にいるだけでもかかわる機会があります。

5.自閉症児を知ってくれている人が増えること
 保育園/幼稚園では同学年の子供がたくさんいます。その中で、他児とその家族に自閉症児を知ってもらうというのはとても重要なことです。例えば、自閉症児が困っている場面を見かけたら保育園/幼稚園内だけに関わらず地域でも助けてくれることがあります。こうなることで、それぞれの地域での生活がしやすくなります。

自閉症児が保育園/幼稚園を選ぶポイント

 これらを踏まえ、保育園/幼稚園の選ぶポイントは以下の通りです。

 これらのポイントをまとめますと、ある程度の人数がいる民間の保育園で、集団での勉強や遊びの時間があり、障害配慮を前面に押し出していないところがベストです。

自閉症児によくない保育園/幼稚園の特徴とは

(出典:illustAC

 一方、自閉症児が選ばないほうがよい特徴は以下の通りです。

 公立に見られる特徴は、3と6で、幼稚園に見られる特徴は1、2です。言葉が遅れている自閉症児の場合は、バイリンガル教育の所も避けたほうがよいでしょう。バイリンガルというのは言葉が遅れるという調査結果が出ておりますので、自閉症児の言葉の遅れがより顕著になる可能性があります。

自閉症児を受け入れてくれる保育園/幼稚園は?

(出典:GAHAG

 私の個人的な見解ですと自閉症児の受け入れに理解がある園は、以下のような特徴があります。

1.古くからあるような保育園/幼稚園
 加配をつけずに、どんな子供もダメなことはダメと平等に教えてくれることが多いです。

2.宗教系の保育園/幼稚園
 キリスト教系、仏教系の宗教法人は障害を理由に入園を断らないことが多いです。

3.大人数の保育園/幼稚園
 大人数の保育園/幼稚園は様々な子供を受け入れている可能性が高く、自閉症児も受け入れてくれる可能性が高いです。

まとめ

(出典:GAHAG

 自閉症児の保育園/幼稚園選びは上記のようなポイントで選んでみましょう。ですが、最大の決め手は利用者からの情報になりますので、療育等で知り合った方から教えてもらうのがよいでしょう。

 もし、どうしても迷ってしまった場合は、

  • 家で教えてくれないことを教えてくれる保育園/幼稚園はどれか
  • 小学校で入りたいところに近い環境はどれか

を考えてみるとよいです。園の先生との具体的な連携方法については下記を参照してください。

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