発達障害児に療育で行動を教える前に考えること
(出典:PhotoAC)
自閉症スペクトラム障害等の発達障害を持つ子供に療育で行動を教える時に考慮すべきことがあります。それは次の2点です。
一つ目はその行動が日常で使うかどうかです。日常で使用しない行動はすぐに消えてしまいます(自然強化が働かない)。例えば、色の名前などは教えたとしても日常で使う機会がほとんどありません。こういった行動は教えてもすぐに忘れてしまう可能性が高いです。
二つ目は今その行動を教えても使用する機会はないけれどそのスキルが必須となる日常生活のスキルがある場合です。例えば、鉛筆で線を引くスキルはそのままでは使用することはありませんが、字を書くスキルになると小学校に入れば使用するスキルとなります。ただ、この場合日常生活のスキルを覚えるまで教え続けなければ途中で忘れてしまう可能性が高いです。
このように日常で使うスキルを優先して教えると子供がいったん覚えると忘れないようなことを教えていくことが望ましいです。