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自閉症スペクトラム障害児と定型発達児の自発マンド獲得

自閉症スペクトラム障害児は即時性エコラリアをすることが多いです。これはなぜでしょうか。

これは定型発達児との差異を考えるとわかりやすいです。まずは定型発達児の自発マンドへの言語の発達を考えます。

定型発達児の自発マンド獲得のステップ

このように①~③は全て親が模倣によって言葉を子供に教えていきます。③で親の言う言葉と子供の言う言葉を同時に教えます。例えばこのようなやりとりです。
大:こういう時はちょうだいって言うんだよ
子:ちょうだい
大:あげるよ

子供は自分が言うべき「ちょうだい」という言葉だけを必要に応じて使うようになります。

一方、自閉症スペクトラム障害児ではどうでしょうか。

自閉症スペクトラム障害児の自発マンド獲得のステップ

①~③は全く定型発達児と同じような発達をします。ですが、③でやり取りを教えても自閉症スペクトラム障害児は全てのやり取りを今まで通り音声模倣することにのみ終始してしまいます。例えば以下の通りやり取りです。

大:ちょうだいだよ
子:ちょうだいだよ
大:あげるよ
子:あげるよ

これは自閉症スペクトラム障害児が自分と相手の役割の違いを理解していないことが原因です。これについてはまた後ほど説明します。

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