自閉症スペクトラム障害児のオウム返しはなぜ起こる?
自閉症スペクトラム障害児(ASD児)は相手が言ったことをオウム返ししてコミュニケーションを取ろうとする特徴があります。これはなぜ起こるのでしょうか?定型発達児と比べてみましょう。
①定型発達児の場合
大:お菓子食べる?
子:食べるー
大:何がいい?
子:ジュース!
②自閉症スペクトラム障害児の場合
大:お菓子食べる?
子:お菓子食べる?
大:お菓子食べるのね、何がいい?
子:何がいい?
大:ジュースかなぁ
子:ジュースかなぁ
このように定型発達の子供は会話が成り立っているのに対し、自閉症スペクトラム児はオウム返しが多くなっています。これは、大人が自身の言ったことをそのまま繰り返せば要求に応じてしまっているためです。これに対して、要求言語を教える時は「真似して」とつけること(自発マンドトレーニングの注意点⑧)を使うと
大:お菓子あるよ
子:お菓子あるよ
大:真似して「お菓子ちょうだい」
子:お菓子ちょうだい
大:「お菓子ちょうだい」!(正しい言葉を繰り返す)
これにより子供のオウム返しは必ず減ります。