平仮名カードのマッチングと読み方練習説明
平仮名カードの上級マッチングが終了したら、いよいよ読み方を教えていきます。
自閉症スペクトラム障害に等の発達障害児に対する平仮名の教え方は以前も説明した通り、似ている平仮名がある平仮名が先です。それ以外は自由なので、名前に入っている平仮名からといった親の志向で決めて大丈夫です。
平仮名を教える時は、能力にもよりますが2枚を一度に教えたほうが効率が良いことが多いです。単独で教える時のデメリットは以下の通りです。
- 丸暗記をしてしまう可能性が高い
子供に一枚だけ教えると答えを丸暗記しても正答してしまいます。動作模倣や音声模倣等の他の課題に混ぜてもよいですが、そのためだけに課題の時間が伸びてしまうことがあります。 - 問題を確認せずに答えることが増える
発達障害児に対して同じ問題を繰り返し実施する時に起こりえる弊害ですが、カードを見ずに答える、答えだけを連呼し続けるといったことが起こります。
このように連続で同じ指示を出している時は、指示に従っているかどうかがわからないということが起こってしまいます。
よって、2枚を並行して実施していくことが望ましいです。最初のうちは、交互に聞いて両方とも読めたら終了で構いません。映像で確認してみましょう。
このように、2枚になると答えることが2つの音を交互に言えばよいと学習してしまう可能性がありますが、それはできるようになったら、ランダムで出しても読めるようにしていくので大丈夫です。ここでの指導のポイントは
- できなかったらすぐに答えを教えること
「違うよ」と言ったら反対の言葉(「け」と答えていたら「め」と言い、「め」と答えていたら「け」と答える)を言うことを強化するだけなのでできなかったらすぐに答えを教えます。 - 2連続で正答し続けるまで学習を続けること
両方とも覚えるまで実施し続けます。
です。動画のように時間がかかることもありますが最後まで頑張らせましょう。対象児の平仮名習得状況は以下の通りです。
「け」と「め」を学習したので似た平仮名がある平仮名全てを教えることに終了しました。これからは「う」、「み」、「ん」のように他に似ている平仮名がない平仮名を教えていくことができます。
平仮名は復習しないとすぐ忘れてしまうため、日常生活で必ず使う場面がない場合は、定期的にチェックする必要があります。チェック方法はまた後程説明します。