偏食トレーニングを実施する前に
自閉症スペクトラム障害等の発達障害児の偏食を直していくことは度々伝えている通り、とても重要です。偏食トレーニングを開始しようとするとき、まず何をすればよいでしょうか。
それは、子供に出す食事に、食べムラがある食事や食べない苦手な食事を出さないようにすることです。つまり、食事を子供が必ず食べる食品に限定します。一見、偏食を酷くするような気がしますが合理的な理由があります。
食べたり食べなかったりする食事や苦手な食事を出すと、高確率で子供はその食事を残します。時折、少し食べられることはありますが完食することはまれでしょう。このような状態だと、子供に対して「食事を完食しなくてよい」ということと「嫌いなものは食べなくてよい」ということが強化される可能性が高くなります。
これから苦手な食べ物を減らしていこうとするにも関わらず、このようなことをしてしまうと偏食がなおりづらくなります。よって、絶対食べられる(食べさせられる)食事以外は出さないほうがよいでしょう。