発達障害に対して「配慮しない」という配慮をする

(出典:PhotoAC

 自閉症スペクトラム障害等の発達障害児は保育園/幼稚園、小学校で時として問題となる行動をします。例えば、

  • 集会の時に大声を出して動き回る
  • クラスの子の大声に泣いて大声を出した子供を叩く
  • 園庭から部屋に戻りたくないと言って泣く

等です。これらに対してはどう配慮したらよいでしょうか。例えば下のような対応をするとします。

  • 集会の時に大声を出して動き回ったので、一旦部屋から出して落ち着いてから戻った。
  • クラスの子の大声に泣いたので、大声を出したクラスの子供に「びっくりするから大声を出さないで」と伝えて、泣く子供を離れた場所に連れていった。
  • 園庭から部屋に戻りたくないと言ったので、「もう少しだけ遊ぼうね」と伝えて遊んでから戻った。

 上記のような対応を取ると子供は泣き止むかもしれませんが、また同じような場面で同じ問題行動を起こす可能性が高いです。これは、泣くことや立ち歩くことで嫌なことが避けられたり、好きなことが手に入っていたりするためです。それに、そもそも1人や2人の担任ではその子だけを特別扱いする余裕はありません。ではどうすればよいのでしょうか。下のような対応が効果的です。

  • 集会の時に大声を出して動き回ったので、席に座らせて「静かに」と注意した。
  • クラスの子の大声に泣いて、大声を出した子供を叩いたので「やめなさい」と注意した。
  • 園庭から部屋に戻りたくないと言って泣いても「時間になったから戻るね」と言って手を繋いで部屋に戻らせた

 上記の対応は本当に普通の、定型発達児に対する対応だと思います。このように、一見全く発達障害のある子供に配慮していないような対応が効果的です。これらは問題行動があれば注意して、訂正しています。例え聴覚過敏があったとしても他者を攻撃していい訳ではありません。また、こだわりがあってもクラスの皆と同じように行動させることを練習していけば切り替えられるようになっていきます。「発達障害だから」問題行動を注意しないということは時に子供の能力を下げてしまいます。

 このような対応のことを私は「配慮しないという配慮」と呼んでいます。特別な方法ではないので公共機関でも実施しやすいのではないでしょうか。

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