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子供を家庭内療育するために保育園を利用するということ

(出典:PhotoAC

  家庭内療育をされているご家庭では、「療育時間を延ばすためには保育園ではなく、幼稚園を利用したほうがよいのでは」と考える場合があります。ですが、私のお勧めは保育園を利用することです。保育園を利用することによるメリットは以下の通りです。

  • 保育時間が長いため、生活習慣に関するスキルが身につきやすい
  • 保育園は幼稚園に比べ、指導時間が長いため指導スキルが高い保育士がいる可能性が高い
  • 長時間預けるため、保護者の心理的余裕が生まれる

 幼稚園で延長保育や夏季保育が利用できるのであればそちらでも構わないです。セラピーで何より大切なのは”質”です。「何時間」ではなく「何回できたか」を気にするほうが良いです。

 例えば、一日1時間セラピーを行うことを習慣にしている場合、何をどれだけやっているのかが明確ではなく、時間だけで保護者が満足してしまっている可能性が高いです。そうではなく、食事の時に挨拶を自発的にさせたか、着替えの練習をお風呂から出た時にやらせたかといった練習回数を気にしたほうがはるかに効率的です。

 また、セラピーで大切なのは”ルールの一貫性”です。例えば、大声や奇声を出したら一定時間着席させて落ち着かせるといった方法をとる場合、家で長時間過ごす場合より短時間過ごす場合のほうが一貫性を持った対応が取りやすいです。さらに、保護者も子供の家での滞在時間が少なければ少ないほど、癇癪などの問題行動に丁寧に対応できる可能性が高いです。これは一日中家庭内保育をしている場合はなかなか難しくなってきます。

 このようなことからも可能であれば長時間子供を保育園や幼稚園に預けることが家庭内療育をうまくいかせるポイントとなります。

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