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問題行動を防ぐために課題をさせる(自閉症療育)

https://www.photo-ac.com/main/detail/2341154?title=%E6%8E%88%E6%A5%AD%E4%B8%AD%E3%81%AE%E5%AD%90%E4%BE%9B

 自閉症スペクトラム障害等の発達障害児は泣く、叫ぶといった問題行動の出現が問題になることが多いです。これらの行動が「要求時に発生する」「課題時に発生する」という場合は、対応が比較的容易です。

 ですが、子供によってはきっかけがわからず、もしくはきっかけがなく泣く場合があります。そういった子供の場合、

  • 何もせずに寝転がっている時等に急に泣き出す
  • 遊んでいて急に泣き出す

といったことが起こります。こういった場合、他人が関連している行動ではないので、問題行動を防ぎづらいです。

 これを防ぐために、「子供の自由時間を減らす」という支援方法が有効なことがあります。子供を自由に行動させると問題行動を起こしてしまうので、敢えてこちらのスケジュールで行動させることを増やすのです。こうすることで、問題行動が減らせることがあります。このケースでの課題では

  • 長時間実施し続けられること
  • 子供が容易にできる課題であること
  • 作業効率を求められるような課題ではないこと

が求められます。例えば、YouTubeで授業の動画を着席して見るといった課題が適しています。

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生理的欲求を我慢させることはしないほうがよい(自閉症療育)

https://www.pakutaso.com/20150112014o.html

 ABAでは、問題行動を修正したり、消したりすることがあります。ですが、とても難しくなるのは生理的欲求を我慢させることです。例えば、以下の通りです。

  • かゆい部分をかくことを制止する
  • 性器いじりをすべての場面で制止する
  • 夜中泣くことをゼロにする

 これらのことはゼロにするということは難しいです。なぜなら、かゆいということであったり、気持ちよいということであったりするからです。

 こういった場合、かゆいということを減少させたり、部分的に我慢させることを実施していきます。例えば上記の場合、

  • かゆい部分をかく→かゆみを抑える薬を塗った上で、直接触らないように絆創膏等を貼る。絆創膏を剥がすという行動を減少させる
  • 性器いじり→人の見ている前で実施することを制止する。結果として布団の中で隠れて実施するようになったりする
  • 夜中泣く→夜中に泣いている時に構って泣くことが長引かないように対応する

といった対応を取っていきます。これにより「我慢をさせる」といった対応を取らないでも問題行動が減るようになっていきます。

 

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見られているということはよいこと

https://www.photo-ac.com/main/detail/1303771?title=%E8%80%81%E4%BA%BA%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%83%93%E3%83%BC

 本日、先月100歳を迎えた祖母に20年ぶりぐらいに会いに行ってきました。特別養護老人ホームに入所していますが、食事もまだ口から食べ、顔のツヤもよかったです。

 祖母がお世話になっている老人ホームは病気などの特別な事由がなければ面会可能時間に限りいつでも面会が許可されていました。これは素晴らしいことです。

 私が以前実習に行った老人ホームでは、面会日が厳しく制限されていました。面会日前日になると、部屋の大掃除が行われていました。

 つまり、日常はあまり清潔ではない環境で過ごしているにも関わらず、家族が来る日に限りとても清潔にしていたのです。残念ながら、このような施設は多いです。

 一方、いつでも面会を許可している施設というのはそれだけ施設の日常的な環境に自信があるところです。現に、本日伺った施設は清潔に保たれており、糞尿のにおいもさほど気になりませんでした。

 このように日常的に施設外の人間に見られているということはとてもよい影響を与えることがあります。保育園等でも「いつ見に来てもいいですよ」と言えるようになればよいですが、制作などの活動があると難しいかもしれませんね。

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『自閉症の子どもたちの「やる気」を引き起こすには-米スタンフォード大』(記事)

http://img01.gahag.net/201608/27o/gahag-0119333222.jpg

米スタンフォード大学は8月5日、自閉症や言葉の遅れがある子どもにとって、その親を巻き込んだ機軸反応訓練(Pivotal response treatment、以下PRT)という行動療法は、既存の他の治療法よりも効果的であるという研究結果を発表した。この研究は、同大のAntonio Hardan教授、同臨床准教授のGrace Gengoux博士らの調査によるもの。この研究成果は、「Pediatrics」オンライン版に 8月5日付で公開された。

http://www.qlifepro.com/news/20190815/autism-kids.html

 アブストラクトはこちらにあります。他の方法との比較と書かれていますが、”the delayed treatment”と記述されているため、多層ベースラインで時期をずらしてPRTを使用して介入したのではないでしょうか。つまり、何もしないのとPRTを使用した場合の子供の比較と考えたほうがよさそうです。

 PRTは効果が高いと思われますが、いかんせんプログラムなどが曖昧で、指導方法がその場のノリやアドリブに任せられている部分も多いため、実施するにはかなり高いスキルが必要です。日本のように両親が中心となって介入を行う場合、PRTを使用して果たして効果的な介入はできるのかという疑問があります。

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能力が高い子供のほうが危ない(自閉症療育)

https://3.bp.blogspot.com/-P6q9bRH3hVo/Vr2CW10wZHI/AAAAAAAA34k/kD55lgM80DA/s800/hanzai_syounen.png

 時折、非常に攻撃行動が激しい子供の指導を行うことがあります。こういった子供の場合、重度知的障害よりも、知的レベルが高い子供のほうが危ういことが多いです。

 それは、

  • 相手が嫌がるやがることを認識しており、敢えてそのことをする
  • 悪いことを隠れてすることがうまい
  • 相手のスキを見つけて問題行動を起こす(脱走、攻撃行動等)
  • 弱い力の者を狙う(年下、女性等)

等の理由です。ですから、「頭がいいから大丈夫」と過信するのはよくないです。

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「威圧的な態度に動揺」「ささいなことで疲れる」…敏感な特性「HSP」とは?

https://www.photo-ac.com/main/detail/2015919?title=%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%91%E3%82%B4%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%8A

 「威圧的な態度の人が近くにいるだけで怖い」「ささいなことによく気付いてしまい、疲れる」――。こうしたつらさを幼い頃から抱えている人は、生まれつき、周囲の刺激や人の気持ちに敏感な特性を持っているのかもしれない。病気や障害ではなく、「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼ばれ、自助グループなどの活動が広がりつつある。(田中ひろみ)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190807-00010000-yom-sctch&pos=4

 「隠れアスペ」「カサンドラ症候群」「HSP」と色々な名前をつけることが流行っているようですね。私は治し方、改善の方法に影響を与えないのであれば新しい概念を作る必要があるとは思いません。

 HSPに関して少し調べてみましたが、提唱しているのは、心理学者のElaine Aaronです。この人の研究を調べたのですが、ユングがもともと専門のようです。フロイトやユングを専門にしている方は行動に対する治療のプロと言うよりはカウンセリングを基本にしているのでそもそも症状を絵劇的によくしようとも思っていないのかもしれません。

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お泊り会、無事終了

https://sashima-gakusyu.info/?page_id=126

 1泊2日のお泊り会、無事に終了しました。最後は保護者も参加してバーベキューとカレー作りで打ち上げました。

 お泊り会で感じたことは、例えスキルが高い能力を有していても大人が監視していないとできない場合は有用性が低いということでした。

 着替え等、声かけだけで一人でできる子供は大人が介入しなくてもよい時間ができます。しかし、例え直接手伝っていなかったとしても声かけをしないと行動が止まってしまう子供は、大人が始終見張っていなければなりません。

 簡単な日常生活動作を指示されたら一人で行う、簡単なことですが非常に重要なスキルですね。

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初めてのお泊り会を実施しています。

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 今日は、初めてのお泊り会を実施しています。参加者は子供8人です。目的は

  • 日常生活動作ができているかの確認
  • 集団生活を送るためのスキルの確認
  • 預かりによる親のストレス解消

等です。ですが、子供同士もお風呂や部屋で過ごすだけでも楽しそうなのでよいと思いました。感想はまた書きます。

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注射の練習キット

https://2.bp.blogspot.com/-W7My8F3fmU8/UrlmrvFEv4I/AAAAAAAAcKA/UUqFgID5LpU/s800/nurse_chusya.png

 注射を受ける練習をするためのグッズを購入しました。

 実際の練習動画をアップロードする予定です。

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『AIめぐる人材争奪戦、自閉症者に熱い視線』(記事)

https://www.photo-ac.com/main/detail/1587802?title=AI%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8

 人工知能(AI)の開発をめぐって人材獲得競争を繰り広げている企業が、これまでとは違う層の採用に乗り出している。自閉症の人々だ。
 アーンスト・アンド・ヤング(EY)、クレディ・スイス、デル・テクノロジーズ、マイクロソフト、DXCテクノロジーなどの企業は、神経多様性(自閉症や発達障害などの状態を神経学的な差異としてとらえるアプローチ)プログラムを通じてAI開発職に応募してくる人を採用している。
 自閉症の労働者は、極めて高い集中力と分析的思考能力、並外れたIT能力を備えていることが多いと採用企業の複数の幹部が話している。彼らはAI開発に伴う反復作業(コンピュータービジョン用の写真・動画のラベリングなど)に長時間取り組んだり、論理的推論やパターン認識の高い能力を生かしてAIモデルの体系的な開発やテストに取り組んだりしているという。
 AIやデータサイエンスの技能を備えた労働者の需要は急増している。IT業界団体のCompTIAによると、IT業界の5月の失業率は1.3%と20年ぶりの低水準となった。貴重な人材を巡る争奪戦は一段と激しさを増している。
 一方で、多くの自閉症者が仕事を探している。ドレクセル大学の研究者が行った2015年の研究によると、高校で特別支援教育を受けた自閉症者の約42%は卒業から半年にわたって有償労働をしていなかった。

https://jp.wsj.com/articles/SB11503198497904634885004585473174153721254

 日本での特別支援学校高等部の卒業生の就職率はどのようなものでしょうか。文部科学省のデータでは、知的障害の就職率は増加傾向にあるものの、平成29年で32.9%でした。

 アメリカと比べ、日本ではさらに、少子高齢化という問題があります。発達障害者を作業所や授産施設ではなく、一般企業で有効活用することは今後益々需要が出てくるでしょう。

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保育士の質は本当に下がっているのか

https://1.bp.blogspot.com/-eVWc0WxjRHU/XKWRAsGGL_I/AAAAAAABSNM/kTpiCdzywbI1jbrjbpTC2tbhfXY7VL26ACLcBGAs/s800/building_jidoufukushi1_hoikuen.png

 ニュースで保育士の暴言や暴力が取り上げられることが多いように感じます。ただし、こういった場合、少年犯罪と同様にメディアが注意を引きやすいことから大げさに取り上げられている可能性があります。データではどうなっているのでしょうか。

 厚生労働省のデータですが、保育園での暴力・暴言に関しては一貫したデータが挙げられていなかったため、重大問題である死亡事故の件数を年度ごとに比較してみました。結果がこちら。

 平成16年から平成29年のデータを集計したものです。認可保育園の年間平均死亡数は4.6人で認可外保育園の年間平均死亡数は9.3人でした。平均的に認可外保育園のほうが倍の被害が出ているということです。ですが、認可保育園でも認可外保育園でも死亡事故が増えているわけではありません。むしろ、認可外保育園では、平成25年をピークに死亡事故件数が年々減っています。

 ということで、死亡事故という観点から保育所の質の低下ということは認められませんでした。保育所での暴言や暴行はボイスレコーダー、監視カメラといったツールにより認知件数は上がった可能性はあると思います。

 暴言や暴力を防ぐためにはどうすればよいのか。手っ取り早い方法は保育士の待遇をよくすることです。保育士は希望者が少なく、採用する側は「誰が欲しいか」というよりは「誰がましか」という議論になってしまうことがあります。待遇改善をするだけでも指導力が高い保育士が集まる可能性は高いです。

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手足口病流行中

https://1.bp.blogspot.com/-jz0oeGnB3Ow/VdFg_WX18eI/AAAAAAAAwtE/h_am1BdQ0JU/s800/sick_teashikuchibyou.png

 今日は子供が手足口病の疑いで保育園を早退しました。ということで自分の仕事があまりできなかったです。とても流行っています。予防方法はないのが厄介ですね。

 早く回復してくれると嬉しいです。

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『自閉症スペクトラム障害(ASD)の原因は約8割が遺伝であることが確認される(国際共同研究)』(記事)

http://img01.gahag.net/201608/18o/gahag-0117140418.jpg

JAMA Psychiatry』(7月17日付)に掲載された研究では、自閉症スペクトラム障害(以下ASD)は81パーセントが遺伝的なもので、環境的な要因は20パーセントに満たないと報告している。

 さらに母親の体重、多嚢胞性卵巣症候群の有無、帝王切開による出産か否かといった母親側の要因については、「存在しないか、最小限」の影響しかないことも明らかになったと述べられている。

 この研究では、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、イスラエル、西オーストラリアで1998年から2011年に生まれた200万人の子どたちの医療記録を対象に、被験者となった子供が16歳になるまで追跡調査した。

http://karapaia.com/archives/52277560.html

 「母親の体重…といった母親側の要因については、「存在しないか、最小限」の影響しかない(0.4%~1.4%)ことも明らかになった」ということがお母さんにとって一番の救いかもしれませんね。

 原著はお金を払わないと読めないのですがまとめをみると、遺伝率の中央値が80.8%になっています。しかし、国によるばらつきが大きく、最小のフィンランドでは50.9%で最大のイスラエルでは86.8%と大きな差がありました。もう少し国のサンプルを調べないと、一概に遺伝率が80%とは言えないのではないでしょうか。

 しかし、遺伝的な要因であるならば、最近になってASDが急増しているのはなぜなのだろうか?

 例えばアメリカ教育省の統計によると、1993年から2003年にかけてASD症罹患率が657パーセントも増加したという。だからこそ、ASDの要因として環境が疑われてきたわけだ。

 これについては、診断基準が変更されていたり、話題になったことで医師が気をつけるようになったことが原因だという説もある。

 もしかしたら、実際にはASDが急増しているという事実はないのかもしれないそうだ。

http://karapaia.com/archives/52277560.html

 うろ覚えですが、診断基準であるDSM-ⅢからDSM-Ⅳに変更されたことによって、アスペルガー症候群などの軽度障害の診断率がグンと上がりました。うろ覚えですが、20倍増えたという記事を読んだ記憶があります。

 現在使用されているDSM-5では、診断基準を厳しく見直したことで、アメリカでは支援の対象者であったものがあてはまらなくなったというケースが多く出現しました。ですから、自閉症が増えているということはあまりあてにならないといわれます。

 ただし、自閉症の診断基準を変えずに診断をするという手法をとっても、自閉症スペクトラム障害の数は増加の一途を辿っています(詳しくは自閉症-見つからない遺伝子をめぐって‐を読んでみてください)。ですから、遺伝子要因が大きかったとしても環境の相互作用が増えているのは正しそうです。

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『発達障害「困ってないなら診察不要です」』(記事)

https://www.photo-ac.com/main/detail/354406?title=%E9%A0%AD%E3%82%92%E6%8A%B1%E3%81%88%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E5%A5%B3%E6%80%A72

【桑原】発達障害のことを僕らは神経発達症と呼びますが、その診断基準の「DSM‐5」には非常に重要なことが記されています。それは「その症状で本人が困っていれば診断する」ということです。だから例えば茂木さんのように、致命的な偏りがあっても、ほかの能力でカバーできていれば「障害」ではないんですよ。
【茂木】今、「致命的」とおっしゃいましたね(笑)。僕、先生のところに診療に行ったほうがいいかも。
【桑原】先生が診察に見えても、僕はこういいますよ。「困っていないから診断は必要ないです」と。

https://president.jp/articles/-/25795?page=3

 この通りですよね。ですが、困っている人に「あなたは発達障害です」と言っても何も解決をしません。「私ができないのは、私のせいではない、障害のせいなんだ」と苦手なことを障害のせいにできるだけとなります。

 重要なのは、現在問題がある状態からいかにして改善していくかです。そこまでを医師が指導してくれる可能性は低いですし、指導できるような心理士も少ないのが現状です。

 日本で行動改善の専門家がもっと増えますように。

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『元・不登校児たちに聞いた「大人になって後悔してますか?」』(記事)

https://www.photo-ac.com/main/detail/2015185?title=%E5%AD%90%E4%BE%9B%E9%83%A8%E5%B1%8B%20%E7%94%B7%E3%81%AE%E5%AD%90

 確かにいじめなど命の危険がある場合は学校に行く必要はないだろう。だが、文部科学省の「不登校経験者への追跡調査」によると、「行かなくてよかった」と肯定的評価をしているのは約1割で、約4割が「行けばよかった」と後悔しているのも事実だ。健康社会学者の河合薫氏は、こう語る。 「“不登校でもいい”という世論が高まっていますが、『所詮、他人の子供だから』というのがあるのではないでしょうか。自分の子供が不登校になると、ほとんどの親は引っ張り出してでも学校に行かせるのが現実です。本人と無関係な人が“学校に行かなくていい”と安易に語るのは甘い言葉にすぎず、無責任だと思います」

https://nikkan-spa.jp/1589274?cx_clicks_art_mdl=1_title

 発達障害でも同様のことが言えるのではないでしょうか。必死になるのは家族です。「そのうち成長するよ」と言っている療育関係者もその子を成人までサポートすることはないのですから。

 家族以外は他人、他人は最終的には助けてくれないということは常に考えておく必要がありそうです。

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