消去」カテゴリーアーカイブ

癇癪行動のタイムアウトが強化を起こす理由

有形物獲得行動注目獲得行動の癇癪行動を弱化するために部屋から出すタイムアウトを行うと癇癪行動が逆に強化されることがあると説明しました

原理は以下の通りです。

%e7%99%87%e7%99%aa%e8%a1%8c%e5%8b%95%e3%81%8c%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%83%a0%e3%82%a2%e3%82%a6%e3%83%88%e3%81%ab%e3%82%88%e3%81%a3%e3%81%a6%e5%bc%b7%e3%81%be%e3%82%8b%e4%be%8b

なぜ、これだと癇癪行動が強まるのでしょうか。それは支援者側の想定と子供の理解が異なっていることが原因です。

%e7%99%87%e7%99%aa%e8%a1%8c%e5%8b%95%e3%82%92%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%83%a0%e3%82%a2%e3%82%a6%e3%83%88%e3%81%a7%e5%bc%b1%e5%8c%96%e3%81%99%e3%82%8b%e6%94%af%e6%8f%b4%e8%80%85%e3%81%ae%e8%80%83%e3%81%88ne

このように支援しているため、激しく泣く行動が弱化されると思いきや、実は強化されてしまいます。

%e7%99%87%e7%99%aa%e8%a1%8c%e5%8b%95%e3%82%92%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%83%a0%e3%82%a2%e3%82%a6%e3%83%88%e3%81%99%e3%82%8b%e6%99%82%e3%81%ab%e5%ae%9f%e9%9a%9b%e3%81%ab%e8%b5%b7%e3%81%93%e3%82%8b%e3%81%93

強化の原則として直前の行動が強化されるということがあります。

ですが、ここで強化されているのは黙っていることではなく、大声で泣いた後に黙ったことです。つまり泣いたこともセットになっているのです。他の例では、食事中に離席したら注意して戻してもう一度席についたら好子が与えられるケースがあります。

Share Button

消去と同時に使う弱化方法①(癇癪行動を弱化する)

lgf01a201406091600(出典:GATAG

有形物獲得行動、注目獲得行動の消去を有効に行うための弱化を使用するポイント一つ目は癇癪行動を弱化することです。

癇癪行為は

  • 大声で泣くこと
  • 物を投げること
  • 他人を攻撃すること

等があげられます。これらが出たら、部屋から出すことにより(タイムアウト弱化を行います。癇癪行為がおさまれば元の部屋に戻しますが、この際注意点は癇癪行為が消えた後の時間にあります。単純に癇癪行為が消えた瞬間に部屋に戻すと癇癪行動が強化されることがあります。詳細はこちらです。対処方法はこちらで説明してあります。

Share Button

消去を有効に使用するためには①(弱化を使用する)

lgf01a201409020400

(出典:GATAG

有形物獲得行動、注目獲得行動の消去を有効に行うためのポイント一つ目は弱化を使用することです。

消去の問題点の一つに消去バーストが起こり続けるということがあります。消去バーストは消去単体では必ず起こってしまうので、弱化を使うことで防ぐことができます。

ただし、すべての行動を弱化する必要はありません。前述の通り、消去バーストは①癇癪を用いた要求行動②それ以外の要求行動によって構成されています。

①の癇癪行為を弱化してしまえば②は消去だけでも対応可能です。

つまり

  • 弱化→即座に消したい不適切行動を対象にする(攻撃行動、激しく泣く行動等)
  • 消去→放っておいても大人が困らない行動を対象にする(言葉て大人に要求する、静かに一人で泣く行動等)

と分担をします。

弱化は好子を取り上げるタイムアウト(部屋から出す)を使用します。この方法を使用する理由は

消去の方法を守ることが容易
②比較的容易な方法で実施ができる
③他の弱化方法に比べて子供の負担が少ない(好子による弱化

からです。実施方法は後程説明していきます。

Share Button

消去を有効に使用するためには

gatag-00007364

(出典:GATAG

消去は有形物獲得行動、注目獲得行動には使用しづらいということを説明しました。

ですが他の技法と一緒に使用すれば使用しやすくなります。これから方法を説明していきます。

Share Button

消去が効果的なケース②(能力が高い場合)

l201210181200

(出典:GATAG

有形物獲得行動、注目獲得行動で消去が効果的なケース二つ目は子供の能力が高い場合です。

子供の能力が低い場合、難しい消去のルールは理解することが難しい場合が多いです。一方、「落ち着くまでは話を聞きません」といった大人の指示が理解できる能力がある場合は消去のルールが理解できるので使用しやすいです。

Share Button

消去が効果的なケース①(施設利用しない場合)

lgf01a201312222300

(出典:GATAG

有形物獲得行動、注目獲得行動で消去が効果的なケース一つ目は施設利用をせず、すべて家庭で保育している年少児の場合です。

前述の通り、すべての場面で消去手続きを取らないと消去バーストがいつまでも収まりません。

ですから、施設利用をしていない年少児の場合は消去が使用しやすいです。

Share Button

消去が効果があるケースは?

gatag-00005175

(出典:GATAG

有形物獲得行動、注目獲得行動の消去が支援場面で使用しづらい理由を説明しました。では消去が使用しやすい条件はどのようなものがあるのでしょうか。これから説明していきます。

 

Share Button

消去が使用しづらい理由④(方法が難しい)

lgf01a201406181700

(出典:GATAG

有形物獲得行動注目獲得行動消去支援場面で使用しづらい理由の4つ目は消去の手続きが難しいことです。

消去中は子供に対して

  1. 声をかけない
  2. 目を合わさない
  3. 体に触れない
  4. 泣き止んでも5分間は放っておく

を守る必要があります。少しでも上記のルールが破られれば子供の癇癪に湯を注いでしまいます。ですが、完ぺきにこれらを実施するためには大人と子供が同じ部屋にいる場合は難しいです。また、家族が実施する場合は子供が泣いたり暴れたりすることに冷静に対応できることがなかなかできないことが多いです。

Share Button

消去が使用しづらい理由③(ルールが理解しづらい)

gatag-00012766

(出典:GATAG

有形物獲得行動注目獲得行動消去支援場面で使用しづらい理由の三つ目は消去のルールが理解しづらいことです。

有形物獲得、注目獲得の消去時は

  • 泣く、大声を出す、暴れるの癇癪行為
  • 一定時間の間に大人に要求する行為

の両行動がでないことををターゲットにしています。これ以外の行動が一定時間続いたら好子を与えるという他行動分化強化を使用して不適切行動を消しています。

他行動分化強化の弱点として、即時強化を受けないのでルールが理解されづらいということがあります。子供によっては何回消去手続きをとっても癇癪行動の継続時間が短くならないということが起こります。特に、年少児や知的障害が重い子供にとっては理解が難しいことが多いです。

Share Button

消去が使用しづらい理由②(消去バーストが起こり続ける)

kids7-17

(出典:フリー写真素材集 子供編

有形物獲得行動注目獲得行動消去支援場面で使用しづらい理由の二つ目は消去バーストが起こり続けるからです。

前述の通り、消去はすべての問題行動が起こる場面で実施しなければ消えません。どこか一つの場所で問題行動が強化されてている場合、他の場面では消去手続きを取っていても消去バーストが起こり続けます。例えば、ひとたび家で癇癪が起きたら毎回一時間は泣いたりすることが起こりえます。

これだと、消去をする労力が非常に大きくなり実施するメリットが少なくなります。

Share Button

消去が使用しづらい理由①(全ての場面で実施しなければならない)

有形物獲得行動注目獲得行動消去支援場面で使用しづらい理由の一つ目は全ての場面で実施しなければならないということです。

施設を利用せずにお子様をすべてご家庭で育てている場合でしたらそれは可能ですが、ほとんどのご家庭では必ず療育や保育園、幼稚園等を利用されているはずです。

消去の場面の例

一つの場所でも消去手続きが実施されていなければすべての場面で問題行動が消えない可能性があります。つまり、家以外の場所で子供が過ごすことがあればそれだけ消去は使いづらいということです。

Share Button

消去は使える技術か?

018-question_free_illustration

(出典:ピープルズ無料イラスト

日々の活動を通して、この頃感じていることです。「有形物の機能注目獲得の機能を持った行動への消去は日常生活での効果が薄いスキルではないか」ということです。理由は以下の通りです。

  1. 全ての場面で実施しなければならない
  2. 消去バーストが起こり続ける
  3. ルールが理解しづらい
  4. 方法が難しい
Share Button

ABC分析から見る消去と弱化の違い①(結果が他者に関連する場合)

ABC分析の観点から消去弱化の違いを説明していきます。

まずは結果の好子の有無が第三者に関連している場合を取り上げます。最初に攻撃行動が好子による強化によって強められている例は以下の通りです。

攻撃行動による要求

 

この行動を消去する場合は以下の通りです。

攻撃行動の消去

 

この行動を弱化する場合は次の2つのパターンがあります。まずは結果に対して働きかける方法の2種類はこちらの通りです。

攻撃行動の嫌子による弱化

実際、このような支援を使用することはないですが叩くという嫌子を用いて行動を弱化しています(嫌子による弱化)。もう一つは以下の通りです。

攻撃行動に対して好子による強化と嫌子による弱化が起こっている場合

このように好子による強化が一旦起きていたとしても嫌子による弱化を行うことができます。この場合、行動が強化されるか弱化されるかは好子と嫌子の力関係によって決まります。

好子が嫌子より強力な場合

このように好子のほうが強力であれば行動は強化され続けます。

嫌子が好子より強力な場合

一方、嫌子の方が強い場合は行動は弱化されます。

 

Share Button

消去と弱化の違い

消去弱化の違いは以下の通りです。

消去と弱化の違い2

 

特徴としては、消去の場合は連続で手続きを実施しなければ行動が減少しないのに対し、弱化は連続で弱化手続きを使用しなくても行動が減少していくことです。すべての行動に対して消去手続き、弱化手続きを使用した場合、行動は以下のように変容します。

消去と弱化の行動の減り方

上記のように、消去を使用した場合は一度消去バーストが起きその後少します。減それに対して弱化は即座に行動が減っていきます。次に、すべての行動に対して消去手続き/弱化手続きをするのではなく、4回に1回手続きを使用した場合は以下のように行動が変化します。

消去と弱化の行動の減り方2

 

このように、4回に1回という部分的なスケジュールの場合、消去手続きでは行動が消えずに継続します。これはほかの場面で好子を得る(好子による強化)/嫌子を避けられる(嫌子による強化)というメリットがあるからです。部分強化スケジュールで行動が強化されています。一方、弱化は行動が減っていきます。

よって、『消去手続きは特定の行動に対してすべての機会に使用して初めて効果的な行動を消失させる方法、弱化手続きは特定の行動に部分的使用して効果的に行動を消失させる方法』と言えます。

Share Button

消去の定義

消去の定義は専門書により見解が微妙に異なります。以下が代表例です。

消去の定義

個人的には2、3の説明がわかりやすいと思います。

Share Button