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消去の注意点①(消去バースト)

消去を実施すると、行動が必ず一度行動が悪化します。映像で確認してみましょう。

この映像では、当初効果が得られていたこと(チャンネルをリモコンで変える行動)が機能しなくなった場合(好子が得られなくなる)、行動が強まり(ボタンを強く押す、電池を外す、叩く等)ますが、最終的に行動が消失していることがわかります。

このように消去の手続きを取ると行動が一度悪化します。これを消去バースト(しょうきょばーすと)(extinction burst)もしくは消去急騰(しょうきょきゅうとう)と呼びます。以下が行動の生起率を現した例です。

自発的回復(じはつてきかいふく)(spontaneous recovery)とは、消去が完成し、行動が全く消えた後に行動が出現する現象です。自発的回復をしても消去をまた実施すれば行動は消失します。

このように、一旦消去バーストにより行動が悪化しても、対応を継続すれば、行動が減少します。ですが、消去バースト中に嫌子を避けられる、好子を得られる機会があれば行動は強化され、次からはより行動が悪化してしまいます。ですから、消去の手続きを開始した場合は、消去バーストが起こってもひるまず、最後まで実施するようにしなければなりません。

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