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発達障害に対する家庭内療育とセラピストの効果の比較

日本ではアメリカなどとは違い、公費でABAセラピーを受けることができません。よって、ペアレントトレーニング等で家庭内での療育を実施していけるようになることが理想です。では、家庭内でのセラピーとセラピストによるセラピーの効果はどう違うのでしょうか。

 

ここでは週二回のセラピーがある場合を想定しました。セラピストによるセラピーではセラピーがある火曜日、木曜日はとても密度の高い集中学習があります。ですが、それ以外の日はセラピーがゼロに近くなります。実際には、セラピストによるセラピーの場合でも家族に日常のセラピーの実施をお願いすることがありますが、セラピストのセラピーと比べるとかなり質が低いものとなってしまいます。家庭内療育は集中学習はありませんが、毎日安定して練習ができます。また、年数を重ねる毎に安定して家庭の中での学習回数が増えていきます。では長期的な効果はどうでしょうか。

セラピストによるセラピーは金額が高く、なおかつセラピストも不足しているため長期的に続けられることはあまりありません。3年でセラピーを止めると、そこから療育の効果はゼロになります。一方、家庭内療育は最初効果がほとんどありません。なぜなら保護者はABAの素人だからです。ですが、年数を重ねていくと段々とスキルが向上していきます。ここで重要なのは家庭内療育の質が下がることが少ないということです。家庭内療育であれば10年、20年という長いスパンで子供をサポートしていくことができます。

セラピストによる集中学習はいわば一夜漬けの学習方法です。いったん上がった能力は使わなければすぐに元に戻ります。ですから、セラピストによるセラピーを利用する場合も必ず家庭内療育を怠らないようにしましょう。そうすれば必ず保護者も自分の子供に限ってはセラピストよりもうまく支援ができるようになります。

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