すごい!チャーリーとチョコレート工場でABA
チャーリーとチョコレート工場でABAが使用されています。リスがクルミを弁別するシーンです。
このシーンは
- リスがクルミを叩く
- クルミを割る
- 中身をベルトコンベアーに置く
という行動形成がなされています。もともとはほとんどのシーンをCGによって再現するつもりだったらしいですが、リスの演技が思った以上によかったためほとんどがCGなしで撮影されたそうです。トレーナーの話では2000回のシェイピングで行動をつくったとのことですが、とても難しいと思います。理由は
- リスにとってクルミは好子であること
- 好子を一度手放すことを教えなければならないこと
からです。この場合、考えられる有効な行動形成手順は以下の通りです。
- リスの目の前にバイターストップ等で苦くしたクルミを置き、食べなければ違う食べ物(食餌性好子)を与える。もし、クルミを食べてしまった場合は霧吹きなどで水(嫌子)をかける。これにより他行動分化強化及び嫌子による弱化でクルミを食べないことが強化される。
- リスにバイターストップ等で苦くしたクルミを咥えさせ、それをベルトコンベアーに置くことを教える。これはバックワードチェイニングにより適切行動を後ろから教えていきます。段々と適切行動に近づけていく。
これにより、理論上は行動形成できるはずです。ですが、実施可能かは不明です。いつか機会があれば実施してみたいです。