適切な言葉を繰り返す理由
言語トレーニングでは適切なマンドや音声模倣ができた時にほめる前に即座に子供の言葉を繰り返すと説明しました。なぜこの行程が必要なのでしょうか。では子供の適切な言葉を繰り返さない場合の対応を取るとどうなるかを考えましょう。
子:ちょうだい
大:どうぞ
これを繰り返していくとこのようになることがあります。
子:どうぞ
大:「ちょうだい」でしょ
子:ちょうだい
大:はい、どうぞ
子供が何が適切な言葉なのかがわからなくなってしまいました。このような特徴はコミュニケーションの中で確実に現れます。言語行動を繰り返さなければ「これいる?」「ほしい?」のように疑問形で大人に要求を出してきます。
また、子供の言葉を繰り返すことで発音を矯正する意味もあります。きれいな発音を聞かせることで子供はそちらに近づいていきます。
このように適切な言葉を繰り返すのは
①何が適切な言葉なのかを教えるため(おうむ返しを防ぐ)
②発音を矯正する
の2つの役割があります。