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自閉症児療育でご褒美探しはダメ

自閉症スペクトラム障害児の療育でご褒美は重要視されることが多いです。それは療育の効果に直結するような指導法が使用されがちだからです。

ABAのDTTでは、課題毎にご褒美としてお菓子やゲームを渡すことが一般的です。また週20〜40時間することを推奨しています。

そうするとご褒美が次のように使用されます。

  • 毎日大量に消費されていく
  • 子供が欲しがるそぶりをしなくても与える
  • 飽きないように様々な種類を与える

こうするとどうなるかというと最初の2ヶ月はご褒美が非常に強力に効くため効果的な指導ができますが、それ以降は飽きてしまい子供のモチベーションアップには関係しないことが多いです。

中にはご褒美がいつまでも使用できる子もいますが、私の印象では療育が必要な子の5%ぐらいだと思います。

こういったご褒美が使えない状況になると多くのセラピストは「新しいご褒美を探してください」「おやつを普段与えないでください」のようにアドバイスをしますが効果的ではありません。

そもそも療育開始時点でご褒美が使えないことも珍しくありません。

  • 自己刺激行動が多い
  • 偏食
  • 遊びがない

のような子は効果的なご褒美はあまりありません。

自閉症療育のご褒美は使えれば大変便利ですが、使えない場合も多いのです。ですから家庭療育のご褒美は、「あったらラッキー、なかったら仕方ない」と考えましょう。

ではご褒美がなくても家庭療育は実施できるのでしょうか。ご褒美を使えていても使えていなくても日常的なモチベーションが高い場面で実施すれば問題ありません。

  • 食事前
  • おやつ前
  • お風呂前後
  • 家に入る前

これらの場面は強力ではありませんが子供のモチベーションはあるので家庭療育を実施することが可能です。

これらを使用しようとしてもやる気がない子も確かにいます。そのような子は自由に一人遊びをしていることが好きなような子供なので、課題が終われば自由にしていい(つまり課題はノルマ)形にすれば頑張ることができます。

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