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練習すればできるよ!検診の視力検査方法を自閉症児に教える

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 3歳児検診や就学時検診時に行われる視力検査ですが、自閉症スペクトラム障害などの発達障害児にとって測定が難しいことがあります。「測定不可」にされたり、「自宅で実施してみてください」と家族に丸投げされてしまうことも多いです。視力検査ですが、きちんと練習すれば測定することは可能です。今日は、視力検査の練習方法について説明していきます。

一般的な幼児や発達障害児の視力検査法

 一般的な視力検査はランドルト環を使用して行います。

 この検査方法の問題点は

  • 上、下、左、右を言えるもしくは指させないとできない
  • ルールが理解できないと実施が難しい

ということです。ルールの理解の難しさから以下のような教材もあります。

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 ランドルト環をドーナツに見立てて、誰が食べたのかを答えるという方法です。

 この方法だと定型発達児の子供は理解しやすいでしょうね。ただし問題点としてはこの方法も

  • ねずみ、猿、鳥等の動物の名前を知らないと実施ができない
  • ドーナツの欠けた方向にある動物が食べたというルールが理解できないと実施が難しい

ということが挙げられます。幼児の場合はこの方法で十分対応可能ですが、自閉症スペクトラム障害等の発達障害児にとっては難しい可能性があります。

 同様の方法として、絵を使用して実施するものがあります。

 この方法も問題点としては、絵の名前をわかっていないと実施できないということがあります。

視力検査練習の準備物

  自閉症スペクトラム障害児に視力検査を実施する場合に必要なものは次の2つです。

1.ランドルト環
紙に印刷してください。一つでよいですので大きく印刷します。ランドルト環を利用する理由は幼稚園や保育園等では上記のような幼児向けの視力検査を使用してくれない可能性が高いからです。

ランドルト環を印刷したものです。

2.目隠し板
 アマゾンで売っています。

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 わざわざ買わないでも、しゃもじや手で隠す等で代用してもよいです。

視力検査の練習方法

 3段階で行います。

1.ランドルト環を目の前にして指さす練習をする
 ランドルト環を子供の前に出して穴が開いている方向を指させるように練習します。動作として指さしが難しければ腕をその方向に向けるだけでもよいです。

ランドルト環の開いている方向を指させるように練習します

2.ランドルト環を離して指をさせるかを実施する
 ランドルト環の紙を触れないようにして穴が開いている方向を指させるように練習します。

紙を触れないようにして穴が開いている方向を指さしさせます。

 その後に紙を近づけた状態であっているかを確認させます。

離した紙を近づけてあっているかを確認させます。、

3.片目を隠して同じことを実施する
 片目を隠させて同じことを実施させます。

しゃもじで右目を隠して実施しています。

 その後、紙を近づけて1~2の過程を実施させます。

1~2と同様に紙を近づけて確認させます。

ここまでくると問題なく視力検査ができるはずです。

視力検査の教え方実践動画

 実践動画をアップしました。

 ぜひ、実践してみてください。

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