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蚊も結果から学習する(古典的条件づけ)

http://img01.gahag.net/201605/06o/gahag-0083345777.jpg

「パブロフの蚊みたいなものです」。論文の主要な筆者であるジェフ・リッフェル氏は、合図があると条件反射でヨダレを出すようになった有名な犬の実験になぞらえる。
 実際のところ、米ワシントン大学の神経生態学者のリッフェル氏が試したのは、この犬の場合と同じ「古典的条件付け」という学習だった。
 蚊は、人間などの美味しい獲物から漂うある種の匂いに引き寄せられる。そこで、蚊には非常に魅力的な人間の匂いが漂う中で、ネッタイシマカが刺すのを邪魔するように、叩いた際に腕を伝わるのと同程度の小さな振動を20分間にわたり繰り返した。
 すると、蚊はその後24時間以上もこの匂いを避けるようになることがわかった。その効果は、害虫忌避剤ディートを用いた市販の虫よけスプレーと同じくらいの強さである。

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/012900040/

 蚊でも学習効果があるというのは驚きました。人が叩くような振動が嫌子として機能して、その後しばらくは近寄る行動が弱化されるということです(嫌子による弱化)。蚊が沢山いるような藪では、人が素早く動き続ければ最終的には蚊が一匹も近寄ってこないということができそうですね。

 なお、本文では「古典的条件付け」となっていますが、ただしくは「古典的条件づけ」です。オペラント条件づけではなく、古典的条件づけとしているのは蚊が血を吸う行動が無条件反射と見なしているのではないでしょうか。

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