小学生以上は教えるスキルを絞ろう(自閉症療育)
ABAでは、その使用する手法にもよりますが(DTT,PRT,VB等)、一つ一つ適切な行動を教えていくことを目指します。すべてのプログラムを就学までに終了し、普通級に所属することが一番なのですが、そこまで発達できない子供もいます。
小学校に入学後は教える課題を取捨選択することが必要です。というのも、就学までに習得できなかったスキルは学習し続ければ獲得できるかもしれませんが、また長時間の学習を必要とする可能性が高いからです。
また、小学校で学ぶスキルは大人であれば自身の学習経験を振り返っていただければ明白ですが一旦学んでも将来的に使用することがない知識も多いです。
このように、将来使う可能性が低いスキル、学習内容は多くの時間を必要とするのであれば切り捨てることも必要です。
例えば、
- 四則演算ができなくても電卓を使えば問題がない
- アナログ時計を読めなくてもデジタル時計が使用できれば問題がない
- 漢字が書けなくても読めればよい
- 黒板の板書を写さなくても写真で取れればよい
というように合理的に考えれば、かなりの学習は教える必要がなくなってきます。学習が困難な場合は、本当にそのスキルが将来的に必要かを考えましょう。