親が親を支援することの危険性(自閉症療育)
昨今、自閉症スペクトラム障害児等の発達障害児を育てた先輩保護者が後輩保護者の相談に乗るサービスが多く実施されています。公的機関が主導して行っていることが多いので、大阪の図書館ではないですが私は財源削減の一種ではないかと勘繰ってしまいます。私は保護者が保護者を支援する方法には危険性が多くあると思います。
- 保護者は自分の子供しか接していないことが多い→自分の経験がすべてのように説明をします。これは、当事者や当事者家族が書いた本と同様に偏った考え方のことがあります。
- 保護者は悩みを共有することはできるが、支援のアドバイスはできるかわからないこと→療育を家庭内で専門的に行ってきた訳ではないケースがほとんどなので「そのうち自己刺激行動は消えるよ」「スケジュールの変更で泣いてしまうのはしょうがないよね」といった成長を諦めるような助言をする可能性があります。
- 自分の子供より能力が上の子供を持つ保護者に対しては敵対心を持つことがあること→発達障害児の保護者というのはやはり自分の子供と他人の子供を比べてしまいます。明らかに自分の子供より能力が上の場合、嫉妬心からきちんとしたサポートがなされないことがあります。同じような悩みを共有しているうちはいいですが、それが解決して大きな成長を見せたら途端に冷たくなるということはよく聞くことです。
ということで、保護者による保護者のサポートは限定的なものに留めておくほうが良いと思います。本当に井戸端会議的な形でもよいのではないでしょうか。