形の見える支援にこだわっていませんか(自閉症療育)
日本の療育では特殊な道具を使った支援が多いように感じます。例えば、
- パーテーション
- 絵カード
- 自立課題
等です。これらが一概にダメとは言いませんが、使い過ぎのように思えます。私はこれらを多用する背景には
「療育グッズを使うと、保護者に対して頑張ってる感が明確に出せる(専門的な支援をしているように見える)」
ということが関連しているように見えます。例えば、まだ何も知識がない人が絵カードを多用した教室に行けば、「ここは発達障害に対して専門的な支援をしている」と思うでしょう。それに対して絵カードを使用せずに声かけや指差し、指示の復唱といった保護者にはわかりにくいプロンプトを使用していたらどうでしょうか。成果をあげるまでは、「療育の場なのに特別なことは何もしてくれない」と保護者から不満が出るかもしれません。
このようにならないためには、指導者は保護者に指導方針を的確に伝え、あえて療育グッズを使用していない理由を説明しなければなりません。療育者もスキルアップするために、形の見える支援にこだわるのをやめてみませんか。