偉人が発達障害ではないかと考えることは意味がない
既成の概念を打ち破る仕事を成し遂げた天才たちをみると、普通の人とは大きく異なる精神構造をもっていた人がきわめて多い。これは数々の医学的データから明らかになっている。『天才と発達障害』(文春新書)では「創造性」「才能」がいったいどのようにして生まれてくるのかを、誰もが知る天才たちを具体的にあげながら、精神医学的見地から解き明かしている。
https://bunshun.jp/articles/-/11535
説明ではフレディ・マーキュリーや進化論のチャールズ・ダーウィン等が発達障害の特徴があったとのべています。
よく偉人は発達障害だったと主張することがあります。「エジソン・アインシュタイン〇〇」等は最たるものでしょう。これらは
- 社会的に大きく成功した者の中で
- 定型発達者とはかけ離れた性格、習慣、能力の部分にスポットライトを当てた
に過ぎません。人は多かれ少なかれ発達障害と同様の特徴を持ちます。ですから、イチローは自閉症スペクトラム障害といった話が出るのです。これは一種の栄光浴と関連していると思われます。栄光浴とは、偉大な人物との接点を上げることで自分の社会的地位を高く見せようとする行為です。例えば、ノーベル賞を取った日本人を大々的にニュースで取り上げるといったことです。「偉人も発達障害だから発達障害でも大丈夫」という論調はいかがなものでしょうか。
発達障害が噂される偉人でも社会では尊敬されていることが多いです。つまり、圧倒的な成果を出せば日常的な問題は不問にされるのです。「発達障害だから素晴らしい」のではなく、「圧倒的な成果を上げていれば問題がない」と言うだけのことだと思います。