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家事に対価は必要か(自閉症療育)

(出典:PhotoAC

 こんな記事がありました。

僕自身、お小遣いはもらっていませんでした。同級生にたくさんいたユダヤの裕福な家庭の子どもたちも、お小遣いはもらっていませんでした。経済的にゆとりのある家庭ほどお小遣いをあげていない、というのが昔から変わらない僕の印象です。

(中略)


玄関の掃除1回10円、家中のフローリングを雑巾がけしたら20円、風呂全体を掃除したら30円など、労働力に見合う対価を設定して、自分で稼ぐ喜びを味わいながらお金を手に入れたほうが、身につくことは圧倒的に多いでしょう。

 大人に限らず、人間は誰でもラクをしたい生き物です。1回の風呂掃除でもらえるお金は30円。ここが変わらないとすれば、どうしたら効率よく、短時間で風呂掃除を終えることができるかを考え始めます。それが、想像力や発想力といったクリエイティブな思考の源。実行して、うまくいかないところは修正して、試行錯誤しながら自分なりの“型”を生み出していくところに面白みがあるのです。
 労働の対価として得たお金を貯金箱に入れて貯めていけば、労働の重みを肌で感じることができるでしょう。電子マネーや仮想通貨など実際のお金を手にすることが減ってきている時代だからこそ、こういった原始的なやり方に価値が生まれます。


https://diamond.jp/articles/-/200257?page=2

 経済の仕組みを知るにはこの方法は優れているかもしれませんが、子供に自発的に家事をするようにさせるには不向きです。なぜなら

  • 多くの家事に対価を求めるようになる可能性が高い(「これ手伝ったら何円くれるの?」等)
  • お金がある時は家事をしないという選択をする可能性がある

からです。これはトークンシステムの問題点と同じです。ですから、私は家事は必ずしなければならない、その代わり自然な対価(好子)は必ずもらえる(食事の準備をしたら食事を食べられる等)というほうがよいのではないでしょうか。そうすれば自然強化の原理が働くので不自然な対価を使用しなくても行動が継続する可能性が高いです。

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